vmware ESX / vsphere コマンドの概要と基本情報

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vmware コマンドの概要と基本情報


vmware ESX / vsphere のコマンドラインインターフェースについての基礎的な情報

◆vmware esx / vsphere のコマンドの種別

vmware のコマンドとしては4つに分類される。

[1] Unix / Linux 由来のコマンド
[2] vmware 独自のコマンド
[3] vmware 独自の古いコマンド
[4] ユーザー独自のコマンド

◆それぞれの注意点
上記のコマンド群には利用にあたっていくつかの注意が必要となる。

[1] Unix / Linux 由来のコマンド
Unix / Linux で使い慣れたコマンドが用意されているものの、vmware での利用は注意が必要となる。具体的には cp コマンドなどは ディスク I/O の能力をかなり高い値を使ってコピーを行うが、vmware は仮想マシンのホストOSであり、商用サービスなどがいくつも稼働しているため、cp コマンドなどによる高い I/O 負荷が発生しないように注意を払う必要がある。このような問題に対処するために[2] [3]のようなvmware独自のコマンドが用意されている。独自のコマンドが用意されているのには必ず理由があるので、その背景を知り、どのコマンドが「運用上
危険」なのか、ある程度勘を養っておく必要がある。


[2] [3] vmware 独自のコマンド
vmware 独自のコマンド は、現在も開発中であり、整理や統合が進められている。バージョンにより、使えるものと使えないものがあるので、バージョン間の違いをある程度意識しておく必要がある。また、v4系では個別のコマンドとして利用していたさまざまなコマンドは esxcli コマンドへの統合が試みられており、将来的には esxcli へ統合されいく予定となっている。

互換性の問題から古いコマンド群も残されると想像できるものの、将来的には廃止されるという前提がある。では、統合される先である esxcli のみを覚えれば良いのかというとそうでもなく、esxcli ではできないこともまだまだあり、それを踏まえると個別のコマンドも扱える必要がある。

また、古いコマンドと esxcli では投入する文字列がかなり異なっているので、ある程度については両方のやり方を身につけておく必要があり、多少の努力と時間が必要となってしまう。


[4] ユーザー独自のコマンド
シェルスクリプト、perl、python 等でかかれた独自のコマンドを利用することができるが、OS再起動時に初期化されることがあるので、設置場所に注意を払い、意識しておく必要がある。


◆自作コマンド・ツールのビルドについて
コンパイラなどが用意されておらず独自にツールのビルドを行うなどは難しそうだが、perl や python ベースのコマンドやシェルスクリプトは工夫することで使うことができる。


◆バージョン間の違い
ver4 と ver5の差異を調べたところ、バージョンごとにコマンドが整理されたり、統合されたりとかなり異なっている。例えば、ver4 では /bin の他に /sbin などいくつかのディレクトリにコマンドが置かれていたが、ver5.5 では /sbin /usr/bin などは /bin へのスタティックリンクとなっている。

以上




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