pingコマンド
システム管理者 Unixパワーユーザのためのコマンドリファレンス

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ping

ネットワーク疎通確認を実施

オプション
c 試験の回数を指定する
f pingパケットを短時間で大量に送り続けるflood pingを実行する。ネットワーク、接続先ノードに負荷テストなどで利用される。このオプションを利用するにはルート権限が必要。

ネットワークに過大な負荷をかけるのが目的のオプションであるため、実行には接続先コンピュータの管理者と合意を形成し、テストの内容と作業日時を伝え、事前に許可をもらっておく。

このオプションを試す場合、ローカル環境で -c 5000 などと併用して試行すると良い。
i デフォルトで1秒に設定されているリピートの間隔を秒数指定する。-fとの同時使用は不可。
指定した数値の回数だけ高速にECHO_REQUESTを送信。指定回数のパケットを送信した後は、通常のWAITをかけて疎通確認を行う。

※どういう状況で利用すると有効なのか利用シーンが想定できないオプション。
n 名前解決を実施しない。結果表示の際、デフォルトではIPアドレスからホスト名を検索してホスト名を表示するが、このオプションを利用した場合、pingの結果のみを返す。
q 経過を表示せず、開始メッセージと終了時の統計情報のみを出力する
経路情報を無視し、接続されたネットワークのホストに直接送る。接続されたネットワークにホストがない場合はエラーを返す。特殊な状況でのテストに用いる。
送信するデータのバイト数を指定する。デフォルトでは56byteのデータに ICMPヘッダの8byteを加え、64バイトのICMPデータを送信する。
t TTL値(IPパケットの寿命)を指定する。
v 詳細な情報を表示する。
w waitを設定。指定時間後にパケット送信を開始する。
I 送信するネットワークインターフェースデバイスを指定する。サーバなど複数のLANポートを持つコンピュータで使用。

※昨今は家庭用でも複数のNWインターフェースを持つことが少なくない(LAN・WIFI両対応にPHSデータ通信カードなど)
L ループバック抑制

使用例

◆疎通確認を実施

$ ping 192.168.1.1
PING 192.168.1.1 (192.168.1.1) 56(84) bytes of data.
64 bytes from 192.168.1.1: icmp_seq=1 ttl=255 time=8.39 ms
64 bytes from 192.168.1.1: icmp_seq=2 ttl=255 time=2.35 ms
64 bytes from 192.168.1.1: icmp_seq=3 ttl=255 time=2.38 ms
64 bytes from 192.168.1.1: icmp_seq=4 ttl=255 time=2.32 ms
64 bytes from 192.168.1.1: icmp_seq=5 ttl=255 time=2.42 ms

--- 192.168.1.1 ping statistics ---
5 packets transmitted, 5 received, 0% packet loss, time 4005ms
rtt min/avg/max/mdev = 2.321/3.576/8.396/2.410 ms

※疎通確認が延々と続くので、Ctrl + C でコマンド停止


◆通信失敗1
$ ping 192.168.1.2
connect: Network is unreachable

※考えられる原因
・手元コンピュータの不具合(NICの故障、LANケーブル抜け、NW設定ミス、ネットワークインターフェース停止)
・接続先の不具合(接続先ホストが存在しない、装置が停止、設定ミス・故障などで通信できない状態にある)
・ファイアーウォールやパケットフィルタで通信がブロックされている(手元・中継地点・接続先のすべてを確認)
・中継地点に問題(回線のダウン・ルータやハブの故障、設定ミス、ケーブルの断線、停電



◆通信失敗2
$ ping sunos01.local
ping: unknown host sunos01.local

※ホスト名に対応するIPアドレスを見つけられない(名前解決の失敗)


◆開始メッセージと結果(統計情報)を表示
$ ping -q 192.168.1.1
PING 192.168.1.1 (192.168.1.1) 56(84) bytes of data.

--- 192.168.1.1 ping statistics ---
8 packets transmitted, 8 received, 0% packet loss, time 7007ms
rtt min/avg/max/mdev = 2.155/2.658/4.580/0.739 ms